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【健康・機能性】2014年夏の健康系キーワード、キヌア、デトックス、ラタトゥイユ

ラタトゥイユ

ラタトゥイユは少ない調味料で温めても冷やしても旬野菜が楽しめる、最近の健康的な食の象徴といえる。

夏に注目が高まったキヌア、ラタトゥイユ、デトックス

2014年夏は7月にキヌアが注目を集めました。この時期にはゴーヤを始め、ラタトゥイユやデトックスなどが注目を集めましたが、これは梅雨から夏にかけての季節に特に夏バテを予防して健康に過ごしたいという思いが表れた結果と考えられます。ラタトゥイユは塩のみの調味料で夏野菜を調理し、冷製や常温で、またパンに乗せて食べるなど実用性が高いのが特徴で人気を集めています。一方、キヌアのユーザーの中にはクランベリー、ナッツ、ビーツ、ケール、豆など野菜や豆などを中心にした特に健康に気づかった食になっている傾向がみられます。キヌアは食べ方が一般に浸透していないため、ユーザーの試行錯誤が続いているようです。

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塩レモンのヒットと季節性

健康的な発酵調味料として、2014年に話題となった塩レモンですが、2012年の塩麹のヒットと比較するとかなりのボリューム差が見られます。国産レモンの出回り期である10月以降も人気度を保っているようですが伸びは限定的です。塩レモンがヒットした6月は、らっきょう漬けや梅ジュース、しそジュースなど酸味の効いた料理や飲料の人気が高まります。6月は酢の購入数量が年間で最も高く、自家製梅ジュースやしそジュースには根強い人気があります。

食酢の月別購入比率

酢の購入数量が高まる6月は梅雨時期で湿度が高く、食物の保存が難しい季節です。らっきょう漬けなどは、日本が古くから培ってきた旬を取り入れる食文化ではありますが、比較的若年層にも受け入れられているとみられます。2015年夏も酢を使うなど保存性が高く、酸味の効いたさっぱりとした料理がトレンドとなる可能性は高いといえます。
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資料:総務省「家計調査」(二人以上の世帯)

【外国料理】2014年春夏の外国料理 クロックムッシュ、ポキ、カオマンガイ、ヤンニョムチキンのトレンド推移

クロックムッシュ

クロックムッシュは4〜5月の朝食が伸びるシーズンに人気が高まりました

朝食メニューのクロックムッシュとランチメニューのヤンニョムチキン

2014年春夏に注目度が高かった料理は「クロックムッシュ」「ポキ」「カオマンガイ」「ヤンニョムチキン」となりました。クロックムッシュはパンケーキやフレンチトースト人気を汲んだ、小麦(パン)と卵を組み合わせた朝食メニューで喫茶店などでも定番となっているため内食に取り入れやすい料理といえます。特に土日に需要が注目度が高まる点は、パンケーキやフレンチトーストと共通しています。簡単にホテルの朝食気分を味わいたいというニーズがあるためとみられます。

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カフェごはん人気の高まりでワンプレートのカオマンガイ(シンガポールチキンライス)が伸びました

ワンプレート・丼のトレンドは健在

また、ハワイの冷製マグロ丼「ポキ」、シンガポールチキンライスの「カオマンガイ」、韓国の甘辛鶏肉「ヤンニョムチキン」は丼、ワンプレートで食べやすいという共通点があります。ワンプレート、丼は片付けを簡単にしたいというニーズと、手軽にカフェ気分を味わえるという点が人気の理由です。ポキは2013年にもトレンドの兆しはみられましたがさっぱりとした冷製料理の人気が高まる梅雨時期に人気が高まりました。内食の外国料理ではタイ焼きそばの「パッタイ」、インドネシアの炒め飯「ナシゴレン」、アメリカの「ジャンバラヤ」などワンプレートや丼で食べられる料理は特に人気が高い傾向にあります。2015年も昼食を中心にワンプレートや丼が支持される傾向は続くとみられます。

2014年 クロックムッシュのトレンド推移

クロックムッシュのトレンド推移

特に朝食の需要が伸びる5月の土日を中心に注目が集まりました

2014年 ポキのトレンド推移

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梅雨時期にはさっぱりした冷製料理の人気が高まりました

2014年 カオマンガイ(シンガポールチキンライス)のトレンド推移

カオマンガイ(シンガポールチキンライス)

ランチのニーズを中心にカオマンガイ(シンガポールチキンライス)が伸びました

2014年 ヤンニョムチキンのトレンド推移

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真夏にはビビン麺やヤンニョムチキンなど辛い韓国料理の人気は高まります

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【季節の旬野菜】2014年 旬野菜の消費と調理法のトレンド

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旬野菜は入手しやすく安価、栄養価も高い万能の料理素材といえる。

平日に需要が伸びる旬野菜

旬野菜は全体の傾向として平日に需要が伸びます。主に夕食として調理されますが、その料理は高い頻度でストックされ、翌日の朝食や翌日の弁当で再び登場します。さらに冷凍保存されるケースも多く、旬野菜は日常の食事を組立てるための主力素材となっています。その理由として旬野菜は「新鮮=美味しい・栄養価が高い」「入手が容易」「価格が安い」などがあげられます。

旬野菜は大量消費のニーズも多い

旬野菜の入手先としては、自家栽培やもらいもの(田舎から送られてくる)も多く、大量消費のニーズが高いのも特徴といえます。また、夏のゴーヤ(緑のカーテンの収穫)やさつま芋(子どもの芋掘り)などのイベントに合わせて大量消費のニーズが上がる傾向もみられます。

旬野菜と健康の関連性

旬野菜を食べることは、季節病への対応にも関係しています。例として、夏のゴーヤはビタミンCを豊富に含んでおり、夏バテ対策の効果を求めての需要も増加します。秋には高エネルギーで食物繊維豊富なさつま芋が新陳代謝を高め、冬には大根の酵素類が食べ過ぎによる胃もたれや胸やけに効果的に働きます。旬野菜を積極的に食事に取り入れることは、季節病を予防するために理にかなっているという考えが浸透している結果とみることもできます。

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旬野菜の食べ方は季節によって変化する。冬は煮込みや鍋として。

根強い和食としての食べ方とアレンジマヨネーズ

旬野菜は、ある季節に集中して消費するため、調理が単調になりがちです。そのなかでも、飽きのこない調理法として、炊き込みご飯、炒め物、おひたし、煮浸し、煮物、和え物などの定番の和食には根強い人気があります。また、「マヨネーズ+オイスターソース=オイマヨ」「マヨネーズ+醤油=醤油マヨ」「マヨネーズ+味噌=味噌マヨ」「マヨネーズ+めんつゆ=つゆマヨ」「マヨネーズ+マスタード=マスマヨ」などのマヨネーズのアレンジソースも野菜に合わせやすい調味料とされています。スープでは味噌、鶏ガラスープ、コンソメなどがありますが全体的には中華風の人気が高くなっています。

春と秋は惣菜・炊き込み、夏はサラダ・マリネ、冬は煮込み・鍋

春の「たけのこご飯」、秋の「さつま芋ご飯」や「栗ごはん」は旬の素材が登場する時期の前半に人気度が上がります。その年の初ものを楽しむには炊き込みご飯がシンプルという理由の他、夕食・弁当・冷凍保存と使い回しができることも人気が高まる理由です。春と秋には季節性から外出頻度が高まるため、弁当に使用できる惣菜(和惣菜や中華惣菜)の需要が高まる傾向にあります。また、夏にサラダやマリネなど冷製料理の需要が高まるのは、生野菜やレンジにかけた野菜に、合わせ調味料調理を回しかけるだけなど、調理が簡単であることもニーズが高まる理由といえます。それに対し、冬は煮込み料理や鍋の需要が高まります。季節に合わせた食べ方が確立されているのも、旬の野菜ならではといえるのではないでしょうか。

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