【野菜】旬野菜か通年野菜か、シーンと食べ方、合わせる素材と調理法がレシピの決定要因

野菜を使ったレシピは、さまざまな理由によって決定されています。

季節を感じる旬野菜と、定番料理に使われる通年野菜

野菜には大きく分けて、旬野菜(例えば、竹の子・ゴーヤなど)と通年野菜(例えば、もやし・じゃが芋)があります。春は芽野菜・山菜・豆、夏は瓜・葉もの野菜、冬にはエネルギーが高く身体を温める効果のある根菜へと季節によって変わるのが旬野菜です。季節ごとに異なる旬野菜は、メディアや売場でも接点が多く、季節を感じたいという想いでレシピに取り入れられる傾向があります。一方通年野菜は、節約料理に使うもやしや、カレーに入れるじゃが芋やにんじんのように定番料理に使われることが多く、旬野菜と通年野菜は、異なる使われ方をしていることが特徴です。

夏バテ対策にゴーヤ、冬は白菜の鍋で温まるなど、季節毎のシーンと共に移り変わるのが旬野菜です。

炊き込みご飯、サラダ、鍋、麺類の具材として

弁当や炊き込みご飯は春と秋に、サラダは初夏に、麺は真夏に、鍋は冬にというように、季節ごとに需要が伸びる料理は異なります。

平日と休日、朝食・昼食・夕食の違い

レシピの決定に大きく関わります。例えば平日と休日ではどのような違いがあるでしょうか。以下のトレンドに見られるのは、パンケーキ、鍋、ランチ、ケーキ、ラーメンが週末(土日)に共通して高まる点です。これは朝食にパンケーキを、昼食にラーメンやチャーハンを、夜は鍋を食べて最後にケーキ(スイーツ)を食べるということの一例です。特に土日は素材(例:白菜)からではなく、料理(例:鍋)からレシピを決定する傾向にあります。

レシピはさまざまな要因が複合的に合わさって決定されます

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【ファミリーレストラン】2014年12月 ファミリーレストランD 都内某店メニューの特徴

ローストビーフ

12月にはクリスマスの影響もあり肉料理への意識が高まる(写真はイメージ)

パンケーキ

季節ごとにソースを変え依然パンケーキが主流。和スイーツの増加傾向もみられる。(写真はイメージ)

ローストビーフ、すき焼き、サーロインステーキなど牛肉料理がメイン

2014年12月のファミリーレストランD 都内某店のメニューのメインは牛肉料理で、サーロインのローストビーフ、サーロインのすき焼き仕立て、サーロインステーキ、フィレとフォアグラのロッシーニ風、ビーフシチュー、ローストビーフ〜、ビーフシチューハンバーグとなっています。各種税込約2000円と高めの価格設定ですが、ボリュームとリッチさを押し出しています。

日替わりランチは、ハンバーグ+コロッケ(デミor和風ソース)、唐揚げ+春巻き、油淋鶏の4品となっています。ランチは、和定食が、さばの塩焼き、カキフライ、いくらごはん+うどん、ぶりの味噌焼の4品となっており、和定食は魚介で占められています。

美容健康系メニューは、きのこの美健麺(ほうれん草を練り込んだ中華麺)、唐揚げと野菜の丼、アボカド・蒸し鶏・ひじきの丼、きのことサーモンバーグの丼、かぶのスープごはんの5品となっています。特徴的なの全て丼で仕立てられていることと、野菜(きのこ、アボカド、トマト)が目立っていることです。美容健康系メニューのユーザーはカフェ世代でもあり、丼やワンプレートに馴染みが深いためか、カフェ風メニューに仕上げられているようです。また、健康・美容機能として、きのこの「菌活」が訴求されています。

生パスタは、うにといくら、ジェノベーゼ、ラザニア、マルゲリータ、たらこクリーム、ボロネーゼの6品となっています。その他、マッサマンカレー(タイカレー)、ジャンバラヤ、オムライス、チゲ鍋、ハンバーグカレードリア、カニ・うに・いくらをのせたあんかけドリア、まぐろ丼+うどんで構成されています。マッサマンカレーは「お客様の声で復活しました」という表記があり根強い人気がみられます。

美容・健康系メニューやパンケーキが目立つ

その他メニューには、キヌア(ヒユ科の疑似穀物)を使ったサラダや、ワインブール(パン)、アサイーなど、健康が意識されているものもみられます。デザートはパンケーキ3品+パンケーキの食べ放題、チョコレートパフェ2品、ケーキ3品、和スイーツ3品、アサイーヨーグルトで構成されています。またパンケーキの次にポップオーバー(アメリカのシューのようなパン)も大きく扱われています。旬のリンゴを使ったものも訴求されており、ポップオーバー、フレッシュジュース、リンゴとカシスのパフェとなっています。

ドリンクは12品が有機栽培のコーヒー豆を使ったで内8品がラテでそのなかでも2品がソイラテとなっています。ドリンクでは特にジンジャーソイラテや、フレッシュジュースが押し出されているようです。

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【外国料理】2014年春夏の外国料理 クロックムッシュ、ポキ、カオマンガイ、ヤンニョムチキンのトレンド推移

クロックムッシュ

クロックムッシュは4〜5月の朝食が伸びるシーズンに人気が高まりました

朝食メニューのクロックムッシュとランチメニューのヤンニョムチキン

2014年春夏に注目度が高かった料理は「クロックムッシュ」「ポキ」「カオマンガイ」「ヤンニョムチキン」となりました。クロックムッシュはパンケーキやフレンチトースト人気を汲んだ、小麦(パン)と卵を組み合わせた朝食メニューで喫茶店などでも定番となっているため内食に取り入れやすい料理といえます。特に土日に需要が注目度が高まる点は、パンケーキやフレンチトーストと共通しています。簡単にホテルの朝食気分を味わいたいというニーズがあるためとみられます。

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カフェごはん人気の高まりでワンプレートのカオマンガイ(シンガポールチキンライス)が伸びました

ワンプレート・丼のトレンドは健在

また、ハワイの冷製マグロ丼「ポキ」、シンガポールチキンライスの「カオマンガイ」、韓国の甘辛鶏肉「ヤンニョムチキン」は丼、ワンプレートで食べやすいという共通点があります。ワンプレート、丼は片付けを簡単にしたいというニーズと、手軽にカフェ気分を味わえるという点が人気の理由です。ポキは2013年にもトレンドの兆しはみられましたがさっぱりとした冷製料理の人気が高まる梅雨時期に人気が高まりました。内食の外国料理ではタイ焼きそばの「パッタイ」、インドネシアの炒め飯「ナシゴレン」、アメリカの「ジャンバラヤ」などワンプレートや丼で食べられる料理は特に人気が高い傾向にあります。2015年も昼食を中心にワンプレートや丼が支持される傾向は続くとみられます。

2014年 クロックムッシュのトレンド推移

クロックムッシュのトレンド推移

特に朝食の需要が伸びる5月の土日を中心に注目が集まりました

2014年 ポキのトレンド推移

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梅雨時期にはさっぱりした冷製料理の人気が高まりました

2014年 カオマンガイ(シンガポールチキンライス)のトレンド推移

カオマンガイ(シンガポールチキンライス)

ランチのニーズを中心にカオマンガイ(シンガポールチキンライス)が伸びました

2014年 ヤンニョムチキンのトレンド推移

chikin_korea

真夏にはビビン麺やヤンニョムチキンなど辛い韓国料理の人気は高まります

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